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複数の事業を行っている場合の簡易課税の考え方

一人の事業者が複数の種類の事業を営んでいる場合、簡易課税のみなし仕入率をどう適用するかは単純ではありません。この記事では、複数事業を行っている場合の考え方を整理します。なお本記事は特定の税理士・会計事務所・会計ソフトへの登録を推奨するものではありません。

事業区分は取引ごとに判定される

簡易課税のみなし仕入率は事業区分(第1種〜第6種)によって90%から40%まで異なります。他の方の事業区分をそのまま当てはめると結果が変わりますが、複数の事業を行っている場合、まず押さえておきたいのは、事業区分は事業者単位ではなく取引単位で判定される考え方だという点です。たとえば小売店を営みながら製造も行っている事業者であれば、小売の売上は第2種、製造の売上は第3種というように、取引の内容ごとに区分が分かれます。

出典: 国税庁タックスアンサーNo.6505

区分ごとの売上を分けて記録する重要性

複数の事業区分に該当する取引を行っている場合、区分ごとの売上を明確に区分して記録していないと、原則として最も低いみなし仕入率が適用される取り扱いになるという考え方があります。つまり、記録を分けていないだけで、本来より不利な計算になってしまう可能性があるということです。日々の売上を事業区分ごとに分類して記帳しておくことが、簡易課税を有利に活用するための前提になります。

兼業パターンの例

兼業の組み合わせ例想定される区分の組み合わせ
小売業+製造業第2種(小売部分)+第3種(製造部分)
卸売業+小売業第1種(卸売部分)+第2種(小売部分)
建設業+不動産賃貸業第3種(建設部分)+第6種(不動産部分)

上の表は組み合わせの一例であり、実際の区分は個々の取引内容によって判定されるため、断定的な当てはめとして読まないようにしてください。自分の事業がどの組み合わせに該当するかは、取引ごとに確認する必要があります。

判断に迷う場合

複数事業を行っている場合の区分判定は、単一事業の場合よりも複雑になりやすい論点です。区分ごとの売上按分の方法や、一部の取引がどちらの区分に該当するか判断が難しいケースについては、自己判断で決めてしまう前に税理士や国税庁への確認を通じて整理することをおすすめします。

試算してみる

自分が行っている事業のうち、売上の比重が大きい事業区分を選んで、インボイス制度 実質損益分岐点逆算機で納税額の目安を試算してみると、大まかな傾向をつかむ材料になります。複数事業を厳密に按分した試算までは本ツールでは行えないため、詳細な按分計算は税理士等にご相談ください。


本サービスは特定の税理士・会計事務所・会計ソフトへの登録や、インボイス発行事業者としての登録・納税方式の選択を推奨するものではありません。表示している試算結果は、国税庁が公表する制度情報(2割特例・3割特例・簡易課税制度・免税事業者からの仕入れに係る経過措置)に基づく一般的な目安であり、実際の税額・届出期限・有利な選択は事業者ごとの個別事情(業種・取引先構成・決算期等)により異なります。実際の税務判断・届出手続きは、必ず税理士等の専門家にご確認ください。(本ツールが参照した制度情報の確認時点: 2026-09-13)

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